アスペルガー症候群の性格の特徴
アスペルガー症候群の特徴
アスペルガー症候群の性格には特徴があります。ネガティブなものは、「怒りっぽい」「しつこい」「思い込みが激しい」「被害者意識が強い」「態度が失礼」など。ポジティブなものは「真面目」「素直」「平等」「正直」「頑張り屋」などです。
いずれもアスペルガーならではの性格特徴です。そこに「社会性の障害」「コミュニケーションが苦手」「こだわりの強さ」の特徴が加わると、自分の性格を上手に説明できません。他人は負のイメージを作り出しやすく、誤解されやすいアスペルガーのキャラが出来てしまいます。
ネガティブな性格
他人の言葉をそのまま受け取り行動してしまうアスペルガーは、他人が話した、たとえ話や冗談、その場しのぎのごまかしの言葉などを真に受けてしまい、しばしば「友達はうそつきだ」「大人は信用できない」などの感情を持ちます。ただでさえ、コミュニケーションが苦手なのですから、ネガティブな感情を他人に抱くと、その感情を他人に上手に説明できなくて、ずっと抱き続けることになります。
本人にとっては、周囲の人がうそつきなのですから、うそをつかれた自分は被害者だと思い込みます。学校などで教師が言うきれいごとを信じて「人間は皆、平等」と、目上や年配者に敬語を使わずに話しかけたり、他人への関心の低さから、他人と同じ服装が出来ずに失礼をしてしまうこともあります。
思ったことそのまま話してしまうという行動パターンもあり、その結果、怒られます。本人はなぜ怒られたか分からず、被害者意識と劣等感を強めてしまいます。ネガティブな感情が積み重なって、誰かに怒りをぶつけてしまったり、引きこもってしまったりと、社会生活に影響が出てしまいます。
ポジティブな性格
素直で真面目なので、仕事を任されると頑張ります。いい結果を残せることも多いのですが、頑張りすぎて疲れてしまっていても気が付かず、体調を崩して、ようやく休めます。好きなことに集中している時は機嫌が良く、自分の出来る事で他人に頼られると、喜んで几帳面に物事をこなします。
また、社会性の無さの良い面が出て、組織内の階級制度に関心が無く、誰にでも平等に接します。一部の人から好まれます。
失敗は誰でもする
アスペルガーは、行動の特徴や性格の特徴で、集団から疎外されやすいのですが、反面、組織に無くてはならない人材になりえます。それは、コミュニケーション方法の問題でもありますから、自分がなぜ、その言動をするか、説明できるようにしておきましょう。
定型だって、怒りっぽい人や、思い込みが激しくて被害者意識の強い人はたくさんいます。要は、自分の感情を爆発させてしまったり、攻撃的なことをしても、説明が出来る事です。
アスペルガーは共感ができないので、他人が自分の感情を共有してくれるとは思いつきにくいのですが、誰でも感情的になって失敗したことはあるのです。共感してもらい、他の人も失敗の経験があると知ったら、気持ちが軽くなります。良い面も多いのですから、自信を持ちましょう。
一人ではない
他人への関心が薄いアスペルガーは、自分の思うまま、マイペースで過ごしがちです。他人への関心が薄いから、辛かったことや悲しかったことも一人で受け止めて、激しい怒りや被害者意識や劣等感を抱きがちです。また、一人で仕事を頑張ってしまい、体調を崩します。そのような性格であることを自分で知っていれば、見かねた誰かが声をかけてくれた時に、気が付けます。
他の人にも知っていてもらえば、休みも取りやすいし、感情が昂った時にも話しやすいです。コミュニケーションが苦手で社会性に問題があるアスペルガーですが、社会は意外に懐が深いと分かれば、自分の性格を持て余したときに頼れます。
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