アスペルガー症候群の独り言

アスペルガー症候群の人の中には、独語いわゆる独り言が目立つ人がいます。幼児だけに関わらず大人の人にも多くみられます。独り言が多くみられるのは、一人で何かに集中している時もあれば、集団の中にいてもぶつぶつ何かを言っていることもあります。

独り言を言う状況は人それぞれ違いますが、楽しいとき、不安なとき、悲しいとき様々な感情を持ちますが、独り言からその時の感情や調子を理解することができます。周囲の人にとっては、その日の調子を図るバロメーターになるかもしれません。

このように病気ではなく、意味のある独り言を話す人もいますが、全く意味のない病的な症状を持つ独り言もあります。

アスペルガー症候群は他の障害と併発する可能性の高い病気です。他の発達障害を併せ持つ他、てんかんやチック障害を持つ人も少なくありません。チック障害とは、頻繁に起こる無意識のけいれんのようなものです。

例えば、瞬きの回数が以上に多く不自然な瞬きをしたり、何回も口の開け閉めをするような人もいます。他にも、無意識の発声があります。例えば、「はいはいはい」と独り言のように何度も繰り返す人や「あきあきあき」と何度も言う人「あっあっ」など、発声はするけど意味を持たないことがあります。

チック障害は本人の無意識の障害のため、止めたくても止められない症状です。「変な独り言」を話す人、「決まった言葉をいつも言う人」というイメージを持つかもしれません。

授業中に突然大きな声で同じ言葉を繰り返す人がいてびっくりした経験のある人もいると思いますが、この病気は簡単に治るものはなく、薬物による治療や行動療法などを行ってもなかなか改善されることがありません。

瞬きの多さや他のチック症状であれば人の迷惑にはなりませんが、独り言のように大きな発声がある場合には集団生活を営む中で何かしら、サポートが必要になってくるかと思います。