アスペルガー症候群の娘とのつきあいかた
プロフィール： Ｓ．Ｋさん、４０歳女性、専業主婦（娘の療育のためにフルタイムを退職）
私の娘は、１１才でアスペルガー症候群です。生後１０か月で発達障害と診断され、その後、５才でアスペルガー症候群と診断されました。
現在は公立小学校の普通学級に在籍しています。空気が読みにくい、自分中心、こだわりなどの一応の特徴は備えています。
特に会話のやりとりは難しいです。本人は一生懸命話しているつもりですが、主語や述語のない文章も多く、親でも理解できずに本人がかんしゃくを起こしてしまいます。
学校では、担任の先生の配慮があり、トラブルになる前に話し合いを持ったりして、娘が誤解されてしまわないようきを配っていただいています。学校だけではなく、市の療育施設に通い、言語療法と心理療法に取り組んでいます。親が話すより施設の先生からの言葉のほうがすっと入ったりするので、困りごとは先生に相談し本人に伝えてもらうようにしています。
自分の思い通りにいかない環境だとなじめず、また急な予定変更にも対応するのが難しいところがあります。ある学年の２学期から担任の先生が変わったときは、受け入れられず、新しい先生とのコミュニケーションもとれず、学校に行くのが辛くなってしまってついには不登校になりました。このときは、学校側がかなり声をかけてくれましたが、なかなか登校しようとせず、登校しても保健室でした。親子ともに辛い日々でした。
今後は、とにかく普通に進学、受験、そして将来の夢を考えていってほしいと思っています。特に特別支援学校は考えていません。娘ががんばれるところまで努力でがんばってほしいと思っています。つまづいたら、その時考えようと思っています。
私は、障害をもつ娘とうまくつきあっていけているとは思えません。彼女は話さないので何を考えているのかわかりません。でも母親として、いつでも娘のよりどころになれるよう準備していたいと思っています。娘は実年齢より幼いので、もう少ししたら女の子らしい話もできるかと楽しみにしているところです。
わが子がアスペルガー症候群と診断されたお父さん、お母さん、とても不安だと思います。今はネット上に情報があふれ、関連書籍も多く出版されています。膨大な情報量の中からわが子にあう症状や対象法を探すのは容易ではありません。情報は参考程度に、子どもにじっくり向き合ってみてください。その親子にしかできないコミュニケーションが必ずあります。それが見つかると少し気が楽になります。
私もまだまだこれから、思春期を控えどう接するか、思春期のあれこれをどう説明するか、今後の課題です。
子どもの一番の理解者であるのは、どんな子どもでも両親です。いつも大きな心で見守ってあげてください。
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