書き順を注意されるのは今だけなので、この際気にしない
プロフィール: A.Oさん、35歳女性、主婦
小学校に入学すると数字・ひらがな・カタカナ・漢字、そのうちローマ字を習います。必ずついてくる問題として書き順があります。それから、トメ・ハネなどをきちんと書く。子供の勉強を見ていると、「あれ?」と思うことがあります。書き順が違うのではないかと思い調べてみると、親が間違っている。他の親でもよくあることらしいと聞き、私も安心しました。
大人になるって、そういうことです。生きていくうえであまり必要のないことは、けっこういい加減に覚えていたりします。もちろん、きちんと覚えていた方がいいし、きちんと覚えている人もたくさんいます。ただ、大人になって漢字検定を受ける人以外、生きていて困った経験がある人は一握りではないでしょうか。
しかし、学校では、特に小学校ではこれが大問題。書き順テスト、トメ・ハネができていないと減点。まったくできていないと、それは「悪」であるかのような扱いをする先生もいます。先生は365日そのことを教えている社会に属していますから、できない子は反逆児のように思えるかもしれません。
先生の気持ちもわかります。ただ、生まれつきの特性上、覚え方がイマイチだったり、手先の不器用さから上手に書けなかったりする子が世の中にはたくさんいます。書き順なんて間違えていたって書ければいい、最悪、読めればいい。今は大人はパソコン時代。簡単に変換されるので、どの漢字かわからなければ辞書を引けばいい。
幸い息子はアスペルガー症候群の特徴そのもの、まるで生きた教科書のような子なので視覚優位で一度覚えた順番は忘れません。ただ、手先は不器用で鉛筆も正しく持てないので、トメ・ハネなどはなんだかぶきっちょです。でも、息子の書いた字は解読不能とまではいきません。字がきれいだと人生得をすることはたくさんありますが、それはあきらめます。いくらでも他でカバーできます。
義務教育期間中はアスペルガー症候群の子はとても生きにくい環境下にいます。目先の問題だけに集中してしまうと勉強が嫌いになります。先生がどのくらい理解してくれるかにもよりますが、書き順は二の次で字を覚えることを優先させたい意向を伝えてみるのもいいと思います。
もしも学校側に理解が得られないようならば、「学校はそういうものだけど、私はべつにいいと思う。世の中に出たらたいした問題ではない。私も間違って覚えていた。」と子供に正直に伝えてあげるといいと思います。自分の親も間違えていることがあるし、大人になったらたいした問題ではないことを理解できれば安心します。この時期は自尊心を低下させないように育ててあげることが、将来の生きる力につながるはずです。
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