普通とちょっと違う?判断の難しいアスペルガー症候群
プロフィール: うめださん、20代会社員、事務職
私の兄がアスペルガー症候群です。症状は軽度なのですが、軽度だからと言ってその障害の大変さには変わりないと思います。むしろ、その障害の重さが軽いため、一見普通の人と何ら変わり無い扱いを受け、しばらくして扱いづらい人、空気の読めない人として認識されてしまい、兄は随分悩んでいました。
1.アスペルガー症候群で不便と感じる点、日常でどのように支障をきたしているか
アスペルガー障害は、見た目でパッとわかりやすいものではなく、普通の人同様意思の疎通はできるのですが、その細かい内容や、他人の心情を悟ったり慮ったりすることが難しいと言われています。いわゆる「空気の読めない人」と思われてしまうので、対人関係で良好な関係を築くことはなかなか難しそうでした。
また、規則的なものを好む傾向があり、変則的な仕事や臨機応変を求められることは苦手なのだそうです。そのため業務においても苦手なものはほとんど満足にこなせないこともあります。
2.会社や学校ではどのように過ごしているか
私の兄も仕事で随分悩まされていました。決まった手順を繰り返すルーチンワークみたいな作業なら慣れてしまえば普通の人より早く作業することもできたりするのですが、業務が細分化されてしまうと、その一度決まったルールを自分の頭の中で変更することが難しく、状況によって自分で判断しなければならない業務が出てくるとパニックになってしまい、失敗を繰り返してしまうようでした。
そのため仕事のつらさから一度就業した定職は辞めて、障害者対象枠でとってもらえる仕事をしています。やはりそういう職場は障害のある人にも理解があり、本人はとても居心地良さそうです。
3.アスペルガー症候群は改善しているか、どのように治療・対処しているか
対策として、私は兄が読んでるアスペルガーの書籍をたまに読ませてもらっています。兄本人も自分自身のことで不明だった点を理解してそれを人に説明できるように努力しています。重度になると薬等も処方されるのかもしれませんが、兄の症状は軽度なので、自力で自分への理解を深めて対策する他ないようでした。
4.その人とうまくやっていけてるかどうか
「できない」という発言はときに「甘え」と捉えられることもあります。ですが、アスペルガー障害の人は「できない」と口にすることがあるかもしれませんが、詳しく紐解くと「理解できない、わからない」ということなのではないかと思います。
普通の人と同じように接しても普通の人と同じ反応が返ってこないとしても、理解できないのでしょうがないことなのだと思います。そう思うとアルペルガーの人への理解も少し深まるのではないでしょうか。
5.アスペルガー症候群に悩む人にアドバイス
どうか落ち込まないでください。同じ境遇の人は案外たくさんいます。兄を見ていると、私にも何かしらの障害があるのではないかと思うくらい、一見普通の人です。普通の人に限りなく近いがために、理解されず「できないなんて甘えだ」と言われて悩んでる兄を見てきましたが、理解してもらえる人が一人でもいれば随分心が軽くなると思います。
理解者を見つけるためにも、自分の障害をもっと理解してみることおすすめします。関連書籍を読むと自分では認識していなかった欠点、利点などもわかってくるはずです。
スポンサーリンク
関連ページ
- 心理テストを受けたらアスペルガーと診断
- 周囲も大変だけどそれ以上に本人が大変だと実感しました
- 子供と同じクラスにアスペルガー症候群の子供がいます
- アスペっ子育児
- アスペルガー症候群は治せます
- アスペルガー症候群は解決できます
- 仲間を見つけようー自分の身の回りの人の中から
- 大人になってからのアスペルガー
- 失われた母と娘の81年ーアスペルガーからアルツハイマーへ
- 見通しをつけることを第一に
- 知識をつけて不安を解消する
- 顔を見る習慣づけ
- お世話係にして人に関心を持たせる
- 勉強は家庭で、学校では社会勉強を
- 書き順を注意されるのは今だけなので、この際気にしない
- 大人のアスペルガーと働いた時のこと
- 子供がアスペルガーじゃないかと思ったら
- アスペルガー症候群の娘とのつきあいかた
- いじめられやすい原因
- 手持無沙汰
- 複数動作の難しい体が不器用な子
- アスペルガー症候群との歩み
- 自身のアスペルガーとしての体験からの助言
- 【アスペルガー症候群体験談】普通の人とはすこし違う視点でみていく
- アスペルガーとうまく付き合っていくには
- 同じアスペルガー症候群でも全く違う2人
- アスペルガー症候群は個性のひとつ
- アスペルガー症候群『5歳息子(幼稚園年長児)の場合』
- もっと知ってほしいあの子達のアスペルガー症候群
- アスペルガー症候群の知人を通して学べたこと
- 【アスペルガー症候群体験談】他の人と何か違う私
- 目に見えない障害・アスペルガー症候群
- 歯科医になったアスペルガー
- アスペルガー症候群の方への声かけの仕方について
- アスペルガー症候群の生徒と関わる難しさ
- アスペルガー症候群は、成功する人に多いです
- アスペルガーの夫との付き合い方
- アスペルガー症候群の生きにくさと適材適所はどこにあるのか
- 【アスペルガー症候群体験談】学生時代の仲間
- 当事者が仕事でミスをしてしまった時に叱るだけでなく、こうして欲しいと感じたこと
- アスペルガー症候群でも活躍している
- アスペルガー症候群当事者の自分が得意なことと苦手なこと、良い部分を発揮するには
- 愛されキャラ
- なかなか友達が出来ない!変わり者
- 就職活動をするにあたって知ったこと
- アスペルガー症候群のカップル
- 明らかに遺伝だなと思いました
- 生活しやすい環境にするには
- 割り振り方を工夫する
- 紙に書けば少しマシになる
- アスペルガー症候群は早く自分の特性を知ることと人間関係の整理で生きやすくなる
- 私と私の弟は若干アスペルガーの気質を持っています
- アスペルガー症候群の先輩
- 当初から秀でていたこと
- 職場の上司がアスペルガー症候群でした
- 個性的だけどとても素直な友人のアスペルガーのこども
- アスペルガー症候群の友人について
- 人との関わりのなかで
- アスペルガー
- 辛すぎる毎日に少しの希望の光がみえてきました
- アスペルガー症候群の友人
- アスペルガーを持つ人の症状と向き合い方
- 気持ちが読めないアスペルガー
- アスペルガーの高校受験
- 知り合いからアスペルガーじゃないのかと指摘された知人について
- アスペルガーのリーダーの下で仕事をして
- 私の姉はアスペルガー
- アスペルガーの息子と暮らして