個性的だけどとても素直な友人のアスペルガーのこども
みゃこ 43歳 女性 主婦
友人の10歳男子の子どもがアスペルガーです。幼稚園のころからその特性が見られ、集団行動が苦手で、一人遊びばかりしている子どもでした。幼稚園入園当初は突然教室を飛び出し、園庭の草花をずっと見ていたり、みんなでする遊戯などは全く興味がなく幼稚園を嫌がることもありましたが、他の人よりは適応能力が遅いけれど段々慣れてきて、友人もでき、卒業時には普通の子と同じように過ごせるようになりました。
ですがその特性は治ることはなく、10歳になった今でも、授業中じっと座っているのが辛かったり、他の子と遊ぶのが苦手な場合もあり、本人も精神的に辛いことも多々ありますが、特別教室と通常教室の両方に籍を置いているため、どちらの先生も注意して見てくれて、大きな問題もなく学校生活を続けています。
細かい事にこだわる傾向が強く、朝起きてから学校を出るまでは必ず決められた順番、時間通りに行動しないと気がすまないそうです。ですが本人も努力しており、家ではこれでもいいけれど、学校ではみんなの迷惑になるからしないように心がけているようです。歴史にとても興味があり、大人でもあまり知らないような歴史的人物、年表などを暗記していてびっくりすることもあります。記憶力は人よりもとても優れており、私がこの間いっしょにどこへ行ったか質問したところ、その日の細かいスケジュールや天気まで正確に把握しています。この驚異的な記憶力を活かせる職業に将来就くことができれば、本人にも周りにもいいだろうと常に考えています。
曖昧な表現や言葉の裏にある真意を見抜くのが苦手で、人とのコミュニケーションが一番の課題です。空気が読めない感じにとられてしまいます。遠慮なくしゃべってしまう事もあります。例えば私に会った時も、「服が似合っていない」や「太ったね」など普通の人が言わない事をしゃべるので、この子をよく知らない人が見たら誤解をされそうで悔しいです。逆に「ケーキおいしかった」「来てくれてありがとう」と言われると本心から言っているのがよく分かって、私もとても嬉しいので、これから先、この子の特性を理解してくれる人に囲まれる人生を送れるようにできるだけフォローしたいと思います。
この症状は普通の人とは確かに違いますが、周りがその特性を理解できれば、楽しくいっしょに過ごせますし、むしろ普通の人間関係より分かりやすくて、私はこの子と話す時間は楽しいと感じています。
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