アスペルガー症候群の長所と短所
世の中には、特異な感覚と才能を生かして社会的に活躍できるアスペルガーもいれば、特異な感覚と才能があるために社会に絶望するアスペルガーもいます。この差は、長所が目立つか短所が目立つかの違いです。同じ特性でも、長所にできる環境と短所にしてしまう環境があるので、アスペルガーには、良い環境との出会いを作る工夫が求められます。
長所
アスペルガー症候群の長所として挙げられるのは、「興味を持ったことは追求する」「同じことを続けられる」「こだわりが強い」「優れた記憶力」「特異な感性と感受性」「マイペースの集中力」「難しい言葉や理論を知っている」です。
更に「素直で真面目」「誰に対しても平等」「一人でも行動できる」「納得すればできる」「裏表がない」などの長所があり、才能のある優しい人、正直で表裏が無い人として、社会に歓迎されます。社会に受け入れられて才能を発揮できたアスペルガーは、歴史上でも大きな功績を残しています。
短所
短所として挙げられるのは、「興味の範囲が狭い」「変化に対応できない」「こだわりが強い」「嫌な記憶まではっきりと覚えている」「感覚の選択が出来ない(たくさんの音の中から相手の声だけを聴きとることが出来ないなど)」「集団に合わせられない」「言葉の言い回しや話題が他人とずれている」です。
以上は長所と表裏一体です。そして、大きな短所が「他人への関心が低い」「無表情・棒読み」「共感できない」「言って良いことと悪いことの区別がつかない」「不器用と運動音痴」「衝動的に怒る」「怒る理由が他人に分かりにくい」「一方的にまくし立てる」です。気持ちを分かり合えない変人、感情の不安定な人として集団から疎外されます。
長所と短所は表裏
アスペルガーの持つ「興味を持つと追求する」特性は、長所では「特定分野のスペシャリスト」短所では「頭が固いしつこい人」と見られ、「誰に対しても平等」な特性は、長所では「平等で公平」短所では「騙しやすい」と見られます。
「言葉の言い回しや話題が他人と違う」というコミュニケーションの特徴も、長所では「変わった話をしてくれる面白い人」短所では「話が合わない人」となります。
「言って良いことと悪いことの区別がついていない」という特徴も、長所では「正直な人」短所では「他人の心を傷つける人」になります。
長所を生かそう
アスペルガーだけでなく、誰でも長所と短所は表裏一体です。それを長所に見せるか短所に見せるかの見せ方の違だけで、社会への受け入れられ方は違ってきます。人は、見た目で人を判断します。髪形や服装などの見た目を他人と同じように整え、表情を軽く笑顔に保つだけでも相手に好印象を与えます。特徴を長所として受け止めてもらいやすくなります。
また、臨機応変な言葉の使い方の難しいアスペルガーが、言葉で他人に好印象を与えるコツは、言葉の単語を、ポジティブな単語とネガティブな単語とに分類しておき、ネガティブな単語を使わないようにすることです。ポジティブな単語を使うだけで、相手の好感度は上がります。
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