アスペルガー症候群と感覚統合
支援方法
アスペルガー症候群とは、発達障害です。発達障害というのは、先天的なものであり、生まれてから抱えた障害ではなく、持って生まれたものなので、治ることはありません。
ですが、治療方法が全くないわけではありません。治ることはありませんが、状態を良くしたりする治療方法はあります。治療方法というより、支援方法と言った方が的確でしょうか。その支援方法の1つに、感覚統合があります。
感覚統合
感覚統合とは、人間の感覚を文字通り、統合するという方法です。生まれたばかりの赤ちゃんは、感覚がまだ未熟です。
例えば、乳幼児の手を握ると、握り返してきますが、これは赤ちゃんが握り返そうとしてやっているわけではなく、反射運動としてなる動作です。感覚運動の1つでもあります。この感覚が、アスペルガー症候群の人は通常の人よりもバランスが悪かったり未熟です。この感覚が上手く統合されていないと、様々な症状が表れ、それがアスペルガー症候群の人の特性や困り感として様々な形として表れています。
運動が苦手だったり、偏食が激しかったり、文字が上手く書けなかったり、転びやすかったり、落ち着きがなく激しく動き回っていたり、など、多くのことに影響されます。
そのため、感覚統合の支援方法が重要とされています。
感覚統合の支援方法
では、感覚統合という支援方法はどういったものなのでしょう。実は、特別難しいことをするわけではありません。体操のような運動を遊びを通しながら繰り返し行うことによって、上手く統合されていくように少しずつ訓練していきます。
指先の動きが不器用なので、ビーズ通しをして遊んだり、箸で豆をつまんで移動させる遊びをしたり、シールを貼ったり。自分の体を自分自身でうまくつかめていないという特性もあるので、マットなどでトンネルを作りそこをくぐることによって、自分の体の位置がどこまであるのかを感覚で把握する練習をしたり。
そういった遊びを通しながら訓練していくのが、感覚統合です。
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