アスペルガー症候群の女性

アスペルガー症候群の女性は、恋愛や結婚のきっかけをつかむのが難しい場合があります。恋愛は誰にとっても、他人とのコミュニケーション能力が最も求められる、難しい行為だからです。恋愛を題材にした小説や映画、歌などが多いのは、皆、難しい恋愛の楽しさを知っているからです。

恋愛の第一歩は、自分が相手に好意を抱くことですが、アスペルガーの場合、他人に関心が薄いので、既にその段階で恋愛が難しい人もいます。相手に好意を抱いても、自分の気持ちを告白し、受け入れられるか、それとも拒否されるか、受け入れられて喜びを表現できるか、拒否されたストレスに耐えられるか、などなど、感情を伝え感情をコントロールする過程がいくつもあります。

難しいのですが、アスペルガーの特徴があっても、その過程をクリアして恋愛はできます。

恋愛について

感情のコントロール、感情の共有が激しく求められるのが恋愛です。性別や年齢に関係はありません。自分が好意を持っている人が存在することに気が付いた時が、恋愛のスタートです。

アスペルガーの場合、好意を抱いても自分の気持ちの伝え方が分からず、相手の家へ急に行ってしまったり、気持ちを伝える時に勢い余って怖がらせてしまったり、相手の気持ちに気が付かず、ふられても付き合おうとし続けたりと、相手への感情コントロールと相手の気持ちを尊重することが難しいのです。

上手く恋愛が出来るアスペルガーでは、凝り性の特徴を生かして、恋愛について調べ上げて成就させる人もいます。

学習する

自分がアスペルガーであることを自覚できていれば、自分の特徴をカバーできる対人スキルの知識を得られます。特に感情コントロールが苦手なこと、恋愛関係になっても相手の気持ちが分からなくて不安になること、不安が強すぎて感情が爆発してしまう事も知っておきましょう。相手にも感情コントロールが苦手であることを知らせておくと、キレてしまっても相手の驚きが軽減されます。

また、アスペルガーの特異な感覚は「触られるのがいや」という形で、人間関係を阻害することがあります。特にお互いに触れ合うことが多い恋愛では、触られるのを拒否された相手が傷ついてしまうので、伝えておきましょう。自分のことを伝えて、離れて行ってしまう相手は、ご縁が無かったのです。分かって付き合ってくれる人は必ずいます。

コントロールする

恋をすると、誰でも不安定な気持ちになります。嬉しい時と悲しい時、不安な時と安心な時があります。だからこそ恋愛はいいものなのです。

アスペルガーの場合、感情は特に激しく感じられますから、その感情に振り回されて、相手に感情をぶつけてばかりいると、お互いが疲れ果ててしまいます。恋愛は深い人間関係を築くものです。他人に関心が低く、浅い付き合いが多いアスペルガーにとって、しんどいことも嬉しいことも多いと思います。是非、感情をコントロールする練習をして、いい関係を築いてください。

恋愛はしてもいいし、しなくてもいい

恋愛をしましょうと書きましたが、無理にしなくてもいいのです。恋愛によって人生を楽しめる人もいれば、ストレスしか感じない人もいます。特に、孤立型の傾向が強くて、相手に求められるのが苦痛だと感じる人や、恋愛よりも研究や仕事の方が楽しいと思う人は、無理に恋愛をしなくてもいいのです。

世の中には「恋愛至上主義」という人もいますが、恋愛をする自由もしない自由もあります。自分の人生を充実させて、楽しく過ごしましょう。

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