アスペルガー症候群の種類
アスペルガー症候群と診断された方にも、何通りか特徴からグループに分けて考えられることがあります。全ての人がどれかにあてはまるというわけではありませんが、だいたいの全体的な特徴から考えて、軽度、受動型、孤立型という3つのグループのどれかに属する、もしくはそれに近い、というように考えられます。
軽度について
まずは軽度についてです。これはこの言葉通り、アスペルガー症候群である、と診断を受けてはいるが、大きく日常生活に支障をきたすほどではない、軽度であるということです。アスペルガー症候群の特徴が明らかにはっきりとみられる方々の多くは、学校や社会などに適応していくのが非常に難しく、何かしらの支援を必要としたり、適した環境の中ではないと生活が難しかったりすることがあります。
しかし軽度の場合であれば、例えば小学校で支援級などの支援を必要としなくても、少し担任の先生に配慮してもらえれば普通級でもやっていけたり、本人や家族の工夫と経験を積むことによって、普通の方と何ら変わりなく生活をし、社会に適応していくことが出来ます。
※関連ページ:軽度のアスペルガー症候群
受動型とは
受動型と言われる人たちの場合は、一見軽度と思われがちです。アスペルガー症候群の人といえば、人との交流を拒み、一人が好きでマイワールドな言動が多い、というような印象を持たれている方が多いかもしれません。
ですが受動型の人の場合はそうではなく、実は意外と周りの空気が読めていて、逆に読め過ぎている場合が多く、周りを必要以上に気にしてしまい、かといって距離感のとり方が上手ではないため、コミュニケーションをどう取っていくかがわからなく、周りの人をみながらなんとか同じように合わせていこう、と考えて行動する方が多いです。
そのため、受動型の人の場合はアスペルガー症候群だということがなかなかわかってもらいにくく、普通の人と同じことを求められてしまうため、かといってそれが出来ない辛さも抱えているので、本人自身が苦しんでしまい、二次障害を引き起こす可能性が非常に高いということもあります。
一見わかってもらいにくい人がほとんどなので、実は本人はアスペルガー症候群の特徴を多く抱えているので、そのことを家族や周囲が早く気付いてあげて、適した対応をしてあげることが必要となります。
※関連カテゴリー:アスペルガー症候群の受動型の特徴
孤立型について
最後に孤立型の場合ですが、この場合は先ほど例にあげた、いわゆるマイワールド感を持った人たちのことです。他者にあまり興味がなく、自分の思いや考えが優先でありすべてであり、人よりも物に強く興味があります。そのため、相手の気持ちを考えて行動したり、相手に合わせて行動することが苦手であり、また、自分だけの世界に没頭することも多く、興味のあることには非常に高い集中力を発揮することもあるため、博士タイプとも言えます。
※関連カテゴリー:アスペルガー症候群の孤立型の特徴
アスペルガー症候群を理解するにあたって
このように、アスペルーガー症候群は、軽度、受動型、孤立型など、いくつかのグループに分類されて呼ばれることもありますが、必ずしもすべての人がどれかにあてはまるというわけではなく、受動型の特徴がありつつも孤立型のようにも見えるなど、どちらとも言えないような方も、もちろんあります。ただ、傾向として、こういった特徴が強くみられる人がある、という程度で把握をしておくと、支援をしていくにあったって、より理解がしやすいかと思われます。
スポンサーリンク