受動型アスペルガー症候群と引きこもり
引きこもるまでに前兆がない
受動型アスペルガー症候群の特徴の一つに、主体性がないというものがあります。この主体性が無いと自分の価値観で物事を判断できず、他人の意見や他人の評価に影響されやすくなることが多くなる為、受動型アスペルガー症候群の人は周囲にいる人間に振り回されやすいのです。
その為、自分の望んでいない状況に陥ることが度々あり、酷いケースでは周囲に影響されるあまり、本人の意に反して犯罪行為を行ってしまうこともあります。それらのことにより非常に精神的に疲弊してしまい、突如として引きこもりになってしまうケースがあります。体調を崩すまで周囲も本人すらも精神的に疲弊していることに気付けないことも多いのが、受動型アスペルガー症候群の難しいところです。
引きこもりの理由が分からない
受動型アスペルガー症候群の場合、周囲からの評価が高いということが少なくありません。それは周囲に馴染もうと必死に努力するからであって、「優しい」、「真面目」などといった評価を受けることが多いのです。
しかし、それは必死に周囲に合わせている結果なので、本人は非常に精神的に疲弊していることがあります。その為、周囲の評価の高さから、引きこもってしまった後も周囲には引きこもった理由が分からないこと多く、そのことが治療や支援の遅れに繋がることがあります。
立ち直るのに時間がかかる
受動型アスペルガー症候群の場合、主体性がないことが影響して「自分がどうしたいか」という意識が薄い為に、引きこもりから立ち直るのに時間がかかってしまいます。治療においても、強いこだわりがあってもそれを表面に出さず、医師やカウンセラーの言葉に表面的にだけ同調していたりするのです。
その為、医師やカウンセラーがこだわりや原因を特定するのに時間がかかってしまい、治療を上手く進めることが出来ずに引きこもりから脱するのにも時間がかかってしまうのです。
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