アスペルガー症候群と思い込み

アスペルガー症候群と思い込み

アスペルガー症候群と思い込み

アスペルガー症候群が他者に迷惑をかけてしまう時、大抵は行動のきっかけに「思い込み」があります。この思い込みとしつこさと感情が昂りやすいという特徴によって、マイナスな思い込みをすると暴力的になりがちです。

 

一時期、殺人事件やニュースになる事件を犯した少年にアスペルガー症候群の診断がつき、アスペルガーと言えば犯罪者予備軍のように思われていた時期がありました。今も偏見は残っています。この偏見は、日本の多くのアスペルガー症候群がカミングアウトできなくて、周囲の支援を求められない最大の原因になっています。

 

妄想に近い思い込み

アスペルガー症候群は「自分がこうなったのは両親のせいだ」「教師は嘘つきだ」「皆が自分を仲間に入れないのは自分を恐れているからだ」という、激しい思い込みを見せることがあります。

 

確かに要因はあるでしょう。アスペルガー症候群は両親から見れば愛想の無い子です。教師から見れば何を言い出すか分からない子です。同級生から見れば付き合いにくい子です。意見が食い違ったときに相手に意見を否定されると激怒します。否定されたのは意見だけなのに、自分自身を否定されたように感じてしまいます。

 

そして、無理やりに意見を通そうとしますし、自分を否定した人に報復をしようとします。無関係な人に飛び火すると、自分より恵まれているように見える人に怒りを転化して、ありもしない話を妄想して真実と思い込み、ネットに流すとか抗議文をばらまいたりします。

 

激しい思い込み

思い込みのきっかけは、「自分の意見を否定されたこと」「自分を歓迎してくれなかったこと」などの自己否定です。アスペルガー症候群の特徴によって、集団生活の中で辛い思いをしてきた人ほど、この傾向は激しく出ます。激しい苦痛を誰かの不幸につなげたところで、より一層、自分の傷が深くなるだけです。

 

思い込みで幸せになれる

誰かの不幸につながるマイナスな思い込みを、発想の転換でプラスに思い込むことで、自分も他者も幸せにできるのが、アスペルガー症候群です。特有の優れた記憶力と激しい感情で、近くにいる人の為に行動してみましょう。

 

思い込みの好意を押し付けるのではなく、何を望んでいるのか聞いて、出来る限りで良いので実行しましょう。空回りをしてもいいのです。空回りをしたことが無い人なんていないのですから。何もできなかったとしても、気持ちだけは伝わります。

 

アスペルガー症候群を知って付き合う

アスペルガー症候群だと自覚している人は、自分の特徴について調べていると思います。「激しい思い込み」についても、思い込みによって事実が正確に把握できていない可能性があり、誰かの好意も悪意に受け取っているかもしれないことを知ったら、自分の気持ちと向き合いやすくなるはずです。アスペルガー症候群の特徴を知って、自分の一部と付き合っていきましょう。

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