アスペルガー症候群 治る

アスペルガー症候群は治るのか

アスペルガー症候群は治るのか

アスペルガー症候群は先天性の脳機能の偏りによる、感性や行動の特徴が主症状です。先天性のものですから病気ではなく、治りません。治らないのですが、環境や行動を変えることで、苦しみを減らすことはできます。

 

環境や行動を変えるには、周囲の人の協力が必要です。人間社会は助け合って出来ています。誰でも出来ることと出来ないことはあり、協力し合って社会生活を送っていますが、アスペルガーは出来ることと出来ない事の差が大きい上に、コミュニケーションが取りにくいので、誤解を受けて目立つだけです。自分の出来ることと出来ないことを伝え、協力を求める能力を身に付けると、生きるのが楽になります。

 

孤独を治したい

学校や会社では、アスペルガーの特徴のせいで、辛い思いをしてきています。治るものなら治したい。アスペルガーは定型とは違うと言われても、自分は自分の感覚しかわかりません。定型がどんな感覚と認識で生きているのか、知りたい気持ちもあります。

 

「アスペルガーは空気が読めない、気が付かない」と言われたところで、何が空気なのか、何に気付いていないのか、さっぱりわからない。気が付けるものなら気が付きたい。特徴を治して、皆と仲良くしたい。でも、他人と違うからこそ、出来る事もあります。

 

皆が皆、同じことしかできなかったら、わたしたちの社会に進歩はありません。孤独に苦しんでいても、協力し合う気持ちがあれば、一緒に進歩することが可能です。

 

攻撃的になってしまうのを治したい

こだわりが強く、急な変更にも付いて行けないアスペルガーは、自分の思っていることと違うことがあると、相手や周囲の人に攻撃的に不満をまくし立ててしまうことがあります。やってしまったことは、仕方がない。謝りましょう。この性質は治るものではありませんが、態度を変えることはできます。

 

そういうことをしてしまう自分を自分で認め、そういうこともあるのだと、周囲に説明して素直に謝ることで、周囲の人たちの理解を得ると、生きて行きやすくなります。

 

運動音痴と不器用を治したい

脳機能の偏りにより、体の動きもスムーズにならず、ぎくしゃくしてしまう。勉強はできるのに文字は上手く書けない。喋り方もたどたどしくて、歩き方はがたがたしている。工作や運動では周囲の人たちに失笑されて、出来ない自分に劣等感を抱いてしまう。その不器用さは「運動企画障害」です。

 

基本的には治らないのですが、動きの練習を繰り返すことで、改善はできます。しかし、慣れない動きは難しいので、運動音痴や不器用な人として、工作や運動を不参加にするのも一つの方法です。でも、真面目で素直なアスペルガーは、頼まれると苦手なことも引き受けてしまいがちです。出来ないことは出来ないと説明した上で、頼まれて苦手なことを引き受けてしまったら、それは頼んだ側の責任です。

 

「治る」ではなく「つきあう」

アスペルガー症候群は、先天性の脳機能の偏りですから、治りません。しかし、付き合うことは出来ます。出来ることと出来ないこと、自分の行動の特徴への対処や、周囲の人たちへの対応の仕方などを学習して、社会生活を円滑に送れる工夫をしましょう。強めの個性としてとらえ、良いところもあることを知って、自分の個性とつきあっていきましょう。

 

定型がどのような感性と認識を持っているのかは、アスペルガーの専門書を読み、定型がアスペルガーをどのようにとらえているのかを知ることで、分かることもあります。定型の社会に付き合って生きて行くために、自分の特徴と付き合って行動を変えることも、生き抜く方法の一つです。

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