アスペルガー症候群 薬 副作用

アスペルガー症候群の薬

アスペルガー症候群の薬

基本的に、アスペルガー症候群には薬は処方されません。先天性の脳機能の偏りですから治りません。その偏りが原因で、社会生活に困難を感じているのですから、困難を解決するには、認知行動療法や心理療法、直接的な職業訓練を行うのが主になります。

 

アスペルガーの素直で真面目な性格や、優れた記憶力により、ネガティブな体験ばかりを受け止めて劣等感を抱き続けた結果、二次疾患である、うつや統合失調症、強迫性障害や不安障害などを併発した場合は、薬による治療が行われます。また、ADHDを伴っている場合も、過活動を抑えるための薬が処方されます。

 

うつ病の薬の副作用

アスペルガーの特徴から社会に馴染めず、劣等感を抱き続けてうつ病にかかることがあります。うつ病で処方される薬には、気分を安定させるセロトニンの減少を防ぐ薬(SSRI)か、活動性を高めるノルアドレナリンの減少とセロトニンの減少を防ぐ薬(SNRI)、ノルアドレナリンとセロトニンの分泌を増やす薬(NaSSA)などがあります。

 

このうちの、どれか一種類だけを処方するのが基本です。SSRIは飲み始めの1〜2週間ほどは不安や焦燥感、吐き気など副作用がありますが、飲み続けているうちに副作用は軽くなります。SNRIは頭痛や口渇などの副作用があります。NaSSAは肝機能障害、眠気やだるさなどがあります。また、SSRIは強迫性障害を併発した時にも使われます。

 

統合失調症の薬の副作用

統合失調症のベースには、発達障害があるという説があります。発達障害の一種であるアスペルガーも、ストレスを引き金として、統合失調症を発症しやすいとされています。

 

統合失調症の症状で、幻覚や妄想などの症状が激しく出ている時を陽性症状と言います。陽性症状がみられるときには、抗精神病薬が処方されます。長期的に服用するので、副作用はパーキンソン症状やアカシジアという、体が動きにくくなる症状が出ます。

 

抗うつ薬と組み合わせて使うこともあるので、副作用によって体の異常を感じることもありますが、勝手に服薬を止めると、再発するので、医師の指示が必要です。

 

過活動・多動の薬の副作用

活動性を高める物質であるドーパミンの働きを抑える薬が処方されます。発汗が多くなり口が渇き、便秘などになりやすいです。覚せい剤として扱われてもいるので、禁断症状に苦しむ場合もあります。

 

薬物療法よりも

アスペルガー症候群の場合、二次疾患である精神疾患を併発していなければ、薬は処方されません。主に認知行動療法や心理療法が行われます。精神疾患を併発すると、長期の治療をすることになり、それだけ長い間、薬物療法も続きますから、副作用の悩みも出てきます。心が苦しい時は、精神疾患を併発する前に専門機関を受診しましょう。併発したら、早期に受診すれば早く治ります。

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