アスペルガー症候群 自閉症 違い

自閉症とアスペルガーの違い

自閉症とアスペルガーの違い

自閉症とは、「社会性の障害や他者とのコミュニケーション能力に障害・困難が生じたり、こだわりが強くなる知的障害の一種」です。特に、知的障害が強く精神発達遅滞が目立つ自閉症を、単純に「自閉症」と呼びます。

 

アスペルガー症候群の場合は「知的障害をともなわない」という定義があります。つまり、いわゆる「自閉症」と「アスペルガー症候群」の違いは「知的障害の有無」です。「自閉症」の場合は、誰から見てもコミュニケーションが困難で行動もまとまらず、生活支援が必要なのに対し、アスペルガーでは、重い人は支援学級に通う程度、軽い人だと「個性」扱いの困難さで済みます。

 

自閉症の定義

自閉症の基本的特徴は、3歳位までに現れます。

  • 対人相互反応の質的な障害
  • 意思伝達の著しい異常またはその発達の障害
  • 活動と興味の範囲の著しい限局性

つまり、幼いころから言語コミュニケーションと非言語コミュニケーションの障害により、意思疎通が難しいこと。特定の物事に強くこだわることが、自閉症の特徴です。その定義の範囲に、アスペルガー症候群は含まれます。

 

自閉症の特徴

自閉症は言語でのコミュニケーションが難しく、感情コントロールも苦手です。好みが限局されていて、同じものを食べ続けたり、同じタオルをずっと持っていることもあります。また、常同行動と呼ばれる同じ動作を繰り返す行動もあります。体を揺らして続けていたり、跳ね続けるなどの行動が見られるのですが、常同行動をすると、気持ちが落ち着くので、嬉しそうです。

 

独り言も見られます。きちんとした文章の言葉になっているのですが、独り言であって、返答は求めていません。他人の存在を気にしていないようで、お気に入りの人を探していたり、触られるのを嫌がるのに、気に入った人には抱きついたりと、他人への関心を、非言語コミュニケーションで表現することもあります。

 

また、関心のあることに関しては、特別な記憶力を持っている場合もあります。自閉症では、それらの特徴が強すぎて、日常生活を送ることも難しくなっています。

 

アスペルガー症候群は

「広汎性発達障害」「高機能自閉症」と呼ばれる「自閉症スペクトラム」の一種です。「自閉症スペクトラム」に含まれる自閉症は、他に「注意欠陥多動性障害(ADHD)」「学習障害(LD)」があります。知的障害が無いので、普通に社会参加をしようとして、対人コミュニケーションの些細な違いや、独特の行動様式や感覚と感性で社会生活が困難になります。

 

上述の自閉症と同じ特徴を持つ人もいます。特に目立つのは、常同行動や独り言が見られる、他人に触られるのを嫌がる割には抱きついていく、関心のあることに関しては、特別な記憶力を持っている、などの特徴です。特徴が目立っていても、日常生活に支障をきたすほどではありません。

 

自閉症だから

意思疎通が困難であること、特定の物事にこだわることが自閉症の主な特徴ですが、だからこそ、出来る生き方があります。アスペルガー症候群を含め、自閉症は「障害」として扱われています。ですが、「障害」とは、まだ社会制度や設備が整備されていないことによって起る「生きづらさ」です。これから整備されていく可能性があります。

 

自分で自分の長所を潰さずに、可能性を求めて伸ばしていく。出来ることと出来ないことがある時には、できないことばかり見つめるのではなくて、出来る事をしましょう。出来ることをまだ見つけられていない方は、周囲の方々の協力を得て、出来る事を探しましょう。必ずあります。

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