アスペルガー症候群 大人 特徴

大人(成人)のアスペルガー症候群の特徴

大人(成人)のアスペルガー症候群の特徴

大人になって、アスペルガー症候群だと分かる方もいます。特徴は子供のアスペルガー症候群と重なるのですが、子供より社会が広がる大人の場合は、特徴がさらに複雑化します。社会に出ると、会社や地域独特のローカルルールがあります。

 

自分のルールで動きがちなアスペルガーは、集団に馴染みにくく、集団内での嫌がらせを受けやすい傾向があります。アスペルガーは言われた苦情や、相手の嫌がらせの言動を素直に受け止めて傷つきやすい為、心理的ストレスを溜めて、うつや神経症、統合失調症などの二次疾患を併発することもあります。

 

世間話・雑談が苦手

グループで世間話をするのが苦手です。コミュニケーション能力が低いので、多方向から声がして、話の内容が変化することに、情報処理能力がついていけないのです。また、自分に話を振られたり、自分の興味のある話になると、急に饒舌になり、周囲の反応をお構いなしに話し続けてしまうため、場をシラケさせてしまうこともあります。

 

皆が冗談を言って笑っている時も、冗談が理解できなくて一人だけ笑わないので、つきあいにくい人だと思われます。会社では、会話中の一言や、物の位置がいつもと違う、スケジュールが数分ずれた、そんな些細なことが気にかかり、仕事仲間に食って掛かるように問い詰めたりするので驚かれてしまいます。

 

空間や文書情報の部分だけを見て、全体を把握できない特徴もあるので、他人が気付いてほしいと願っていることに気付かず、ご機嫌を損ねることもあります。アスペルガー症候群の人は、社会とはたくさんの人間で構成されており、自分の都合などお構いなしに日々変化していることを、頭の片隅に置いておきましょう。

 

能力が偏っている

自分の興味のあること、得意分野に関しては進んで仕事を引き受けるのに、興味の無いことは引き受けないし、押し付けられても、仕事ができません。上司から曖昧に「これ、いいようにやっといて」などと支持を出されると、どうしていいかわからなくなってしまいます。

 

また、同時にいくつもの指示を出されると混乱してしまうので、一度、メモ書きをして優先順位をつけるひと手間が必要です。指示の急な変更にも対応が出来ずに混乱してしまうので、周囲の援助が必要です。

 

服装が場に合わない

「ある会合に集まった時に、皆はスーツなのに自分だけがGパンだった」この場面は、空気が読めないアスペルガーにありがちな特徴です。しかも、服の季節感が上下でバラバラだったり、お気に入りの同じ服ばかり着て、ボロボロになっていることもあります。感性が独特なので、個性として自分のファッションを確立している人なら、マイペースでもかまいません。

 

しかし、一般社会に出て、自分の服装が周囲の人と合っていないと指摘されることを繰り返したら、同じ会合に参加する人に、前もって服装について尋ねる習慣をつけましょう。心配しなくても、聞いて大丈夫です。定型発達の人だって、場所に合わせて何を着て行ったらいいか、常に気を配っているのですから。同じ悩みを持つ人として、服装の悩みを分かってくれます。

 

礼儀の形を知っておこう

社会に馴染みにくいアスペルガー症候群は、他人の機嫌を損ねたり、不快感を与えることがあります。反面、得意分野で人を喜ばせることも、幸せにすることもできます。空気を読んで動くことが苦手、もしくは逆に空気を読み過ぎて疲れてしまうアスペルガーにとって、言動を補ってくれる人たちは不可欠です。

 

補い合って生きているのは、定型発達でも同じです。社会に出て必要なのは、「礼儀」と呼ばれる見えないルールです。例えば、仕事を手伝ってもらったら「ありがとう」とお礼を言う。会話中、相手が怒ったら「ごめんなさい」と謝る。朝、皆に合ったら「おはようございます」と挨拶をする。話しかける時は「今いいですか?」いつもと違うことがあれば、怒る前に「いつもと違うね」「いつもの○○が無いよ。どこ?」と聞く。礼儀のルール通りに行動する。それだけで、人間関係が円滑になり、生活しやすくなります。

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