アスペルガー症候群 特徴 体験談

自身のアスペルガーとしての体験からの助言

自身のアスペルガーとしての体験からの助言

プロフィール: tfsnou-0463さん、47歳男性、翻訳業

 

●アスペルガー症候群で不便と感じる点。日常でどのように支障をきたしているか

 

自分がアスペルガー症候群を特性を持つ者として不便を感じる点は、言葉によらないサインを読み違えて人に違和感を与えやすい点であり、それは子供時代において集団内で非言語によるサイン(ボディーランゲージ)を使って相手とコミュニュケーションを図ってきた経験が非常に乏しいので、サインの使い方が真の意味で把握ていないということである。

 

それゆえに自身の能力で処理できない事態に陥ったときに、健常人ならばサインによって相手から何らかの援助を得られることでも、自分に関して言えば相手からの協力を得ることが困難なケースが多く、基本的に物事を無理な自助努力によって解決しなければならない場合が多かったということである、また非言語コミュニュケーション能力が甚だ低いので未だに自分とかなり親しい人の間においてでも時々相手からのサインを読み違えることがあり双方に戸惑う事態になることがある。

 

●会社ではどのように過ごしているか

 

自分の仕事は基本的に自営業(翻訳業)であり会社務めではないので、通常似たような症状が経験するような人間関係から生じる様々なトラブルに関してはかなりの程度避けることが可能な環境にある。また仕事の関係上クライアントとの業務連絡は主としてネットを関してであり、そこでのコミュニケーションは主としてパソコン画面の言語を通してであり、ボディーランゲージで行う非言語のサインでのやりとりはあくまで例外的なケースである。

 

例えあるにしても年に数回とかのケースが多く仕事上双方において誤解が発生する余地はほぼないと言える、自分のような症状を持つ者に関して言えば人との非言語によるかかわりは相当程度精神的、肉体的に負荷がかかるので現在の自身を取り巻く環境はベストと言える。

 

●アスペルガー症候群は改善しているか、どのように治療・対処しているか

 

この症状の改善に関していえば基本的に症状自体は殆ど変化していないと感じている、しかしながら自分は次のように対処している。

 

自身が経験した人間関係において生じた様々なパターンが大まかに分けて成功・失敗というカテゴリーごとに振り分けられ、そのカテゴリーが更に細分化された小分類の部分において見出される共通するパターンを基に頭の中でデーターベースの常態で記憶されている。つまり小分類それぞれにおいて自分・相手双方の(所作・姿勢・雰囲気)などが成功・失敗体験と結びついてある程度パターン化して認識されており人との付き合いの場ではその蓄積された膨大なパターンを状況に照らし合わせながらコミュニケーションを図っている。

 

要は健常者であれば相手の表情、雰囲気、仕草などから別段意識せずに瞬時に対応していることを、自分は経験パターンの記憶と類似パターンの状況への当てはめによって対応していることである、日常生活においてはこのような方法でかなりの程度惟で乗り切れることは可能であるが、この方式では脳における記憶・情報処理を司る部分を非常に酷使することになる、自分が何故人間関係において健常人よりも肉体的、精神的に疲弊しやすいかの原因としてはこの脳への負担のことが主要因だと考えられる。

 

しかしながらこの方式の大きな欠点と言えるのは、対応できる為にはあくまで現在の状況が頭の中のデーターベースにあるパターンの範囲を逸脱しないことであり、当該範囲を超えた状況に直面すると瞬時に対応力を失うことである。つまりその状況で無理に踏み留まり対応しようとすると脳に過剰な負荷がかかることになり、その結果非言語サインの読み違えから他人の目に奇妙と映るな行動をすること生じかねない。

 

よってこのような場合のベストな対処方法としては出来るだけ自分からは行動しないことであり、どうしても行動せざるを得ない時は周囲の人の対応を真似るようにしてやり過ごすことが最上だと思われる、例えその真似の行動が不自然でぎこちなく相手から違和感を持たれたとしても、サイン間違で起る周囲へもららす違和感よりははるかに少ないものになるからだ。

 

上記のような方法で自分は今まで人間関係に対処してきたわけであり、特別な治療〔カウンセラーの助言、薬物〕による方法は使用した経験はない、思うにこのことが可能であったのは自分のアスペルガーとしての型(孤立型=基本的に孤独に強い、人とあまり関わりあおうとしない、物静かで大人しく周囲に干渉するようなことはない)であったことが大きな要因のひとつと言える。

 

これが(積極奇異型=通常健常人の想定する社会において問題行動{他人への過度の干渉、自己中心的な行動etc}を起こすような典型的なアスペルガーというイメージを代表する型)であったならば人によっては上記の治療を受けなければならないことがあると考えられる場合もあるだろう。

 

●自分の生活やキャリア

 

今後の生活やキャリアに関していえば、自分は現在行っている仕事〔翻訳業〕に次の@、A点から言っても最適であると思う

 

@仕事の特性上主として自宅がワークスペースであり作業は基本的にクライアントが示す条件を考慮すれば個人の作業であるということ、すなわち他の人が経験する会社空間での組織内での人間関係への対処がかなりの程度免除されていることである

 

A自分のアスペルガーとしての特性である長期的記憶力が優れている所と、物事を客観的に把握する能力が高いことは仕事〔翻訳業〕をするにあたって次のような点で特に役に立っている

 

A,物事の全体像を鳥瞰的に把握し枝葉末葉よりも事の本質をすばやく把握する傾向が強い

 

B,過去に仕事において触れた様々な分野の知識がノートに記録したりパソコンに入力して整理しなくても、頭の中で分野ごとに振り分けられて整理されており、仕事上必要な時にはそこから引き出して活用することが出来ること。たとえ細かい知識は忘れている場合でも知識同士が有機的に繋がっているのでその関連からデーターベースをたどって正確な知識を復元することが出来る

 

以上に挙げたことから、自分は現在の状況に満足しておりキャリアに関してもこのまま継続していく方針である。

 

●アスペルガー症候群に悩む人へのアドバイス

 

振り返って考えてみると自分はこの症状のお陰で幼い頃から人間関係で常に違和感を感じつづけていた、特に子供期間というのは肉親を含めた集団内での仲間によるの相互承認によって、物理的には自らの立ち位置の確認、精神的には自我意識の形成を意識的・無意識的に構築している段階である。

 

自分が子供時代に人に対して非常な劣等感を持つようになった原因として、この重要な時期に表面的には集団に属していながらもアスペルガー特性ゆえ真の意味で仲間との一体感を得られずかつ人との意思疎通が困難であったこと、すなわち人間関係の構築に失敗したことが挙げられると思う。またこの構築の失敗によりに物事への対処への消極性・自尊感情の低さなどもみられ、自我形成に関しても他の子供より相当遅れがあったことは否めない。

 

しかしながら自分も含めてアスペルガー症候群特性を持つタイプは人間の感情という極めて曖昧な情報を処理する能力は極めて低い事と引き換えに次の様な@、A、Bの特性を一般的に持っていることが知られている、

 

@、長期的記憶力が優れていること

 

A、周囲の感情に流されず物事を客観的〔客観的過ぎるほど〕に認識できること

 

B、Aによって得られた情報を@によって徹底的に記憶しその膨大なデーターを項目ごとに分類し、その分類したケースごとに共通するパターンを抽出しようとする能力=秩序志向性(何らかの法則を発見しようとする傾向)が強い

 

自分が人生の初期段階での人間関係構築において失敗したにも拘らず、最終的に人との付き合いの上でありのままに劣等感を持たず自信をもって自己を承認することが可能になったのは、上記で挙げたアスペルガーとしての特性を再認識したことによるものである。

 

すなわち大多数の人が出来ることを自分が出来ないからといっても何も卑屈になることは無く、逆に言えば自分は大多数の人々が難しと考える事を容易に出来るという特性を持っているのだいう風に考えれば、別段コンプレックスを抱く必要は無いということである。すなわち人は能力に応じ自分のできること持って社会に貢献すればよいという話であって何も深刻に悩む必要はないと言うことだ。

 

もし、現在アスペルガーという症状に苦しんでおり、社会において自らの立ち位置を見つけることが難しいと考えている人がいるならば、先に挙げた特性@、A、Bについてぜひとも自身で検討して頂きたい。人によって程度の差異はあるがアスペルガーならばこのような特性は自身の体験も含めてかなりの頻度で見てとることができるからである、この特性が生かせる職業というのは社会において次の様に、エンジニア・図書館員・会計士・物理学者・経済学者・統計学者・数学者・コンピュータープログラマー・会計士など多岐にわたって存在しており、どれも現在の社会でおいて必要不可欠な部分を占めているものだ。

 

すなわちアスペルガー特性を持つ人ははその特性を上手く発揮すれば社会において相当有用な人材になる可能性があるということだ、もっと自分に対して自身を持っていいと思う。最後となったが自分がアスペルガー症候群悩んでいる人に対して伝えたいメッセージと言うのは次の@、A、Bである

 

@もし自分が今までの人生経験からアスペルガーでないかと思い当たる部分があるならば、早期に専門家の診断を受けて自らの症状を認識することが必要である〔人によってはその事実と直面するのはかなりつらいことかもしれない.が、自身の特性を把握する為にもここでは勇気を持って現実を受け止めよう〕

 

Aアスペルガーとしての特性を考慮しその特性を生かせる職業を頭に思い浮かべ、左記の職業に就くという目的の為にはどのような経路が最短距離であるかを将来の仮想目標達成時点から現在にさかのぼって逆算し、そのために自分の現在保持する資源〔能力、財力、環境〕を十分に活用することが必要である

 

B人と違うことを恐れてはいけない、人は健常者ですら自らの掲げる目的へ達成することが難しくなってくると自身の行動に対して懐疑が生じ、懐疑の原因の検証を怠り人の意見に左右され失敗してしまうことが見られることが多い。ましてや社会においてマイノリティーであるアスペルガー症候群の特性を持つ人の場合常日頃から健常者以上に社会において不安感を感じている割合が高いので、懐疑が生じた場合精神的安心感を得ようとして人の意見に左右される傾向が強いと考えられる。

 

しかしながらそのような時こそ精神的・物理的に一歩踏みとどまる事が極めて大切である。すなわちここで目的設定・目的に至る経路を再確認し懐疑の原因を慎重に検討して見ることをお勧めする、まず物理的・精神的に一休みすることである。あせっても物事が解決するわけではない、多小予定が狂ったからと言っても大局的には影響はしないものである。

 

要は自分が望むのは当初掲げた目標に最終的に到達することでありそれに突き進めばいいだけのことである。その目的達成の為にも周囲の人の意見に流されたり引きずられるようなことは出来るだけ避け、もし聞くとしてもあくまでも参考程度に留めておき、後になって後悔しない為にも最終的な判断は自分自身の責任で行うこと重要である。

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